
国内外で高い人気を誇り、弁護士や税理士などの士業にも断トツの人気となっている「WordPress(ワードプレス)」は、拡張性に優れており、豊富な種類のプラグインがあることをご紹介してきました。
人気の理由は拡張性だけに留まりません。WordPress(ワードプレス)は「シェア率」にも優れています。
そこで、本記事ではWordPress(ワードプレス)について、CMSやシェア率の視点から詳しく解説します。
CMSとは?仕組みの概要を解説
CMSとは、Contents Management Systemの略称です。「コンテンツ管理システム」という意味であり、Webサイトのコンテンツを簡単に作成、管理できるシステムのことを指します。簡単に言うと、CMSを使えばウェブに関する専門的な知識がなくてもWebサイトのデザインを編集したり、文章も簡単に入力したりできます。この章ではCMSの仕組みについて概要を解説します。
CMSがサイトにあると便利な理由
CMSは導入されていないサイトもありますが、難解なHTMLの知識を持たなくてもCMSが導入されていればCMS上のインターフェース上でテキストデータを編集すれば、誰でも簡単にサイトの編集・更新作業が行えます。
弁護士、税理士などの士業のホームページにCMSが導入されているWordPress(ワードプレス)が多く導入されているのも、簡単に更新できるという利便性の高さが挙げられます。
豊富な種類のデバイスにも対応できる
総務省によると、令和5年における日本国内におけるスマートフォンを保有している世帯の割合は90.6%と9割を超えており、増加傾向にあることがわかっています。パソコンは(65.3%)、タブレット型端末(36.4%)と続きますが、スマートフォン以外は減少傾向にあります。
Webサイトは特定のデバイスに向けてのみ設計するものではなく、スマホ・パソコン・タブレットのいずれにも対応することが望ましいでしょう。CMSが導入されているサイトでは、デフォルトのレスポンシブ対応のテンプレートを使用すると、各デバイスからのアクセスにあったWebサイトが表示されるように比較的スムーズに設定できるため大変便利です。多種多様なデバイスに対応できていれば、集客にもつながります。
参考URL 総務省 令和5年通信利用動向調査の結果
CMSならWordPress(ワードプレス)!人気の理由とは
CMSの中でも、特に人気が高いのがWordPress(ワードプレス)です。世界中のWebサイトの約4割がWordPressで作成されていると言われており、その人気の高さが伺えます。
弊社の別記事でも解説のとおり、WordPress(ワードプレス)以外にも人気のノーコード、ローコードのサイトを使ってホームページを作る方法はあります。しかし、自作でサイトを育てても思うような集客につながらず、WordPress(ワードプレス)へ移行するケースは多いのです。デザインテンプレートである「テーマ」や、機能拡張用の「プラグイン」が豊富に用意されており、多様なニーズに応じたWebサイトを構築できます。
関連記事: https://www.pokerface.co.jp/recommend/wordpress_642.html
CMSの世界と日本におけるシェア率とは?
CMSのシェア率とは、インターネット上にあるWebサイト全体の中で、特定のCMSがどれくらいの割合で使用されているかを示す指標です。この章ではシェア率の重要性にも触れながら、世界と日本におけるシェア率をわかりやすく解説します。
なぜCMSのシェア率は重要か
シェア率が高いCMSは、サイト構築を検討する上で重要なものです。シェア率が高ければ、それだけ多くのユーザーに支持されており、信頼性や安定性が高いと判断できます。また、シェア率が高いCMSは、情報やサポートが豊富である傾向が高く、初心者でも安心して利用できます。
世界のCMSシェア率
世界におけるCMSのシェア率(TOP10) は、以下のとおりです。(2025年3月29日現在)
順位 | CMS | シェア率(全Webサイト) | CMS利用サイト内での使用割合 |
---|---|---|---|
1 | WordPress | 43.50% | 61.60% |
2 | Shopify | 4.80% | 6.70% |
3 | Wix | 3.60% | 5.10% |
4 | Squarespace | 2.30% | 3.30% |
5 | Joomla | 1.50% | 2.10% |
6 | Drupal | 1.10% | 1.60% |
7 | Bitrix Site Manager | 1.00% | 1.50% |
8 | Blogger | 0.90% | 1.30% |
9 | TYPO3 | 0.70% | 1.00% |
10 | OpenCart | 0.40% | 0.60% |
他 | 40.80% | - |
W3Techs(※)の「コンテンツ管理システムの使用統計と市場シェア」(2025年3月29日時点)によると、WordPress(ワードプレス)が高いシェア率を誇り、CMS市場を牽引していることがわかります。一方で、ECプラットフォームの躍進も見られています。
WordPressは、全Webサイトの43.5%、CMS利用サイトの61.6%という驚異的なシェアを記録しています。これは、WordPressがWebサイト構築における事実上「標準」となっていることを示しています。
ShopifyやWixといったプラットフォームがECサイト構築に必要な機能を網羅しており、中小企業や個人事業主を中心に支持を集めています。
※W3Techs(World Wide Web Technology Surveys)は、ウェブサイトで使用されているさまざまなテクノロジーに関する情報を収集・分析し、その結果を公開しているサービスです。
参考URL W3Techs Usage statistics and market shares of content management systems
日本のCMSシェア率
日本におけるCMSのシェア率(TOP10 )は、以下のとおりです。(2025年3月29日現在)
順位 | CMS | シェア率(日本語サイト) |
---|---|---|
1 | WordPress | 82.90% |
2 | Shopify | 2.70% |
3 | Adobe Systems | 2.50% |
4 | Jimdo | 1.90% |
5 | JustSystems Homepage Builder | 1.60% |
6 | カラーミーショップ | 1.60% |
7 | EC-Cube | 1.20% |
8 | Studio | 1.00% |
9 | はてなブログ | 0.90% |
10 | MakeShop Japan | 0.70% |
他 | 3.6% |
日本のWebサイトにおけるCMS(コンテンツ管理システム)の利用状況もWordPress(ワードプレス)が圧倒的なシェアを誇り、82.90%という高いシェア率を示しています。
ECサイト構築に特化したShopifyは、2.7%のシェアを獲得しており、日本でも一定の存在感を示しています。また、カラーミーショップやMakeShop Japanといった国産ECプラットフォームもシェア率が見られています。
参考URL W3Techs Distribution of content management systems among websites that use Japanese
日本CMS市場の特性とは
日本のCMSシェア率もWordPressがけん引する状況ですが、世界のシェア率には見られない「はてなブログ」などもランクインしています。しかし、WordPress(ワードプレス)のシェア率と比較すると、その差は明らかです。
これからWebサイトを作りたい、あるいは移籍先を探したいと検討している士業の方々は、シェア率にも目を向けてみることがおすすめです。
CMSのシェア率は今後どうなる?
CMSのシェア率は、技術の進化や市場のニーズ、ユーザーの嗜好など、さまざまな要因によって変化していくと考えられます。この章では今後の展望について、いくつかの観点から分析します。
WordPressの優位性は続くと予想される
CMSシェア率はWordPress(ワードプレス)が今後も1位を独走する状態が続くでしょう。維持のしやすさを背景に今後もCMSシェア率の中心的な存在になると考えられます。すでにデザインや拡張性も安定した評価を得ており、無料(※2)で利用できることから支持が続くでしょう。
東京国立近代美術館など公的な機関や日本を代表する企業でも WordPress(ワードプレス) が使用されていることから、安全性の高さも裏付けされています。
※2ウェブサイトを運営するためにはドメイン取得やサーバー設定などの費用は必要です。
AI技術の進化はプラスの影響となる予想
Webサイト構築・運営の技術は、モバイルファーストインデックスの導入やAI技術の進化などにより、急速な進化を遂げています。この変化はWordPressにプラスの影響となると考えられます。
WordPressは、その柔軟性と拡張性により会員制サイトのような複雑なWebサイト構築にも対応できるように進化しています。現在の個人ブログや企業サイトだけでなく、より多様な分野へと広がっていくでしょう。
AI技術の統合により、Webサイトの構築や運営がより効率的かつ高度になることが期待されます。たとえば、AIによる自動デザインやコンテンツ生成、SEO対策などが実現することで、Webサイトの制作・運用コスト削減や、より効果的なWebサイト運営が可能になるでしょう。
まとめ
本記事では、知っておきたいWordPress(ワードプレス)のCMSや「シェア率」について、詳しく解説しました。WordPressは高いCMSシェア率を維持しており、利便性においても圧倒的な人気が継続しています。今後の展望として、AI技術の進化によりWordPressはさらに進化し、士業のWebサイト運営を強力にサポートすると考えられます。