士業のコンテンツマーケティングについてのまとめ
コンテンツマーケティングという言葉は定まった定義がありませんが、大きな考え方としては、顧客にとって有益なコンテンツを提供して、結果として自らのビジネスに繋がる何等かの行動を起こしてもらうことを念頭に置いた行動のことだと言えます。
コンテンツマーケティングが広まった直接の要因はGoogleが行っている継続的な検索エンジンアルゴリズムのアップデートの中のパンダアップデートというコンテンツ自体の評価をする変更からだと思いますが、コンテンツマーケティング自体はSEO対策、リスティング運用の広告、ソーシャルメディアへの施策と非常に関連が深いのでSEO対策との親和性からのみならず、自らのビジネスに繋がる何等かの行動を起こしてもらうためには戦略的な運用が必要なのです。
士業事務所が行うコンテンツマーケティングとは
法律問題や手続きで困っている人に対して「知識を深めるため」、「解決のため」の目的で有益な情報を提供して法律相談に来所してもらうというのが士業事務所のコンテンツマーケティングの目的ですが、何等かの悩みを持っている方に読んでもらうのは、商品を購入してもらうためのコンテンツマーケティングと比較すると難易度は格段に低いものです。そのような方はコンテンツに飢えた状態にあります。現代社会の中で人々が抱える悩みは様々で、法的なニーズは多岐に渡りますので、法律事務所のホームページは各ニーズに対して丁寧にページを作成することが必要になります。
今までのことは深く反省しましょう
SEO対策という呪文に踊らされて質の低いコンテンツを乱発していた経験はございませんでしょうか。何ページ作るのが目的ではなく、困っている方が知識を深め問題解決へと向かえる手助けをできるコンテンツをでなければ価値のあるコンテンツとは言えません。士業のコンテンツは元来無機質な記事が多くなってしまいますが、これが質の低い誰が作成しても同じページになってしまう要因となっております。固定ページとして置いておく業務説明などのページはそれでも仕方ないとして、コラム・実例解説・Q&Aなどは人間性が透けて見えて、情熱が感じられる記事にしましょう。ソーシャルメディア(SNS)で拡散したくなるような記事は無機質な記事ではなく人間性が透けて見える記事で、書き手の情熱が伝わるようなものなのです。
月に4本どうでもよい原稿を上げるのであれば2か月に1本でもよいので決定的な原稿を上げるように心がけましょう
当社はクライアントに公開後のページの追加のご指導をさせていただいておりますが、現実問題として成果が上がらないケースとしては、キーワード出現率などを意識し過ぎて、どこにでもあるようなつまらないページを乱発するケース。これはなかなか効果が出にくいです。逆に成果が上がっているケースとしては、決定的な原稿がたまに出てくる事務所さんです。全体の原稿の中にこのような決定的な原稿があるとサイト全体が強くなる傾向があります。
決定的な原稿としてはサイトのテーマに即した、メイン原稿となり得るもので皆さんによく読んでもらえるもの。つまり、サイトのテーマから外れずにそれなりの文字数のページで、そのことに興味のある方なら読むだろうなという原稿です。
月に4本どうでもよい原稿を上げるのであれば2か月に1本でもよいので決定的な原稿を上げるように心がけましょう。
コラムなどの記事には署名と写真を付けましょう
そもそもインターネットの特性として情報の送り手とユーザー間の関係の希薄性があります。どこの誰だか資格者だか事務員だか書き手がすぐに分からないような記事は真剣に読もうという気になりにくいので、情報提供型の記事には署名と写真を付けるようにしましょう。これだけでも無機質な記事からの脱却への道が開けます。
パブリッシャーとしてのプライドを持ちましょう
こういうことを書くと、尻込みしてホームページを作る方が減りそうでイヤなのですが、自分の大切な見込み客に記事を読んでもらい役立てていただこうという気持ちがあれば、必ず魅力的な記事にできるはずです。
可能な場合はストーリーも意識しましょう
士業事務所の場合、難しい部分も多々ありますが、人の行動は理性的な部分と感情的な部分で形成されていますので、専門家に相談したらどうなるかということを事務所の思いやコンセプト、印象的な解決事例などや統計なども交えて記憶に残るようなストーリー化の試みをしてみましょう。
2017年9月22日追記