代表インタビュー
有限会社ポーカー・フェイス 取締役社長 清水信宏
Q:私が入社してちょうど4年ぐらいですが、士業事務所以外のクライアントを担当したことがありません。私が入る前の状況はいかがでしたか。
A:平成14年の報酬の自由化のころから士業事務所がホームぺージを作りだして、その後 Web マーケティングという言葉が浸透していきました。当社が士業事務所の集客サポートをしだしたのがこの時期。10年ぐらい前には士業事務所に特化してしまいましたので、4年前なら一般企業の業務にはほとんど関わってないでしょう。10年以上前には一部上場や上場会社の子会社など一般企業のクライアントの仕事も多かったです。
Q:なぜ士業事務所の集客サポートに特化したのでしょうか。
A:お客さんの立場に立って考えました。この時期ちょうど司法制度改革で弁護士、公認会計士試験制度の法改正で公認会計士の数、つまり税理士登録する可能性が高い資格が増えだした時期で、弁護士は過払い業務がありましたが、事務所運営がどんどん難しくなっていくのが見えてきた時期ですので、こちらも専門性が高くないと人の人生を左右してしまうぐらいの気持ちになって取り組んだのですね。そして、結果として他の業界に関わる余裕がなくなり専門になってしまいました。
私の性分的にお客さんにOKです、他は何件ホームページから受任していますよ、なんて軽々しく言うことはまずありません。無料相談を受けていて、お客さんから他の会社は○○件取れると言っています。そこのクライアントの○○○事務所というところは○○件取れましたなんて聞くと、その制作会社を残念に思う気持ちよりも、そのお客さんを心配する気持ちになってしまいます。ブラフで言っているのであれば面白いのですが、分別がないのであればかなり苦労するだろうなと思って話を聞いています。そんな訳はありませんし、それがその事務所に当てはまるとは限りません。
では、なぜそれでも Web マーケティングを勧めるのか?ということですが、士業事務所にとってWebでの集客がもっとも効率的だからです。これは大手でも一人事務所でも同じです。うちが担当している 100 人以上の規模の事務所にも全く同じことを言っているのを聞いたことがあると思いますが、プッシュ型の媒体でガンガンアピールするのがそもそも不向きな業種ですので、その専門知識や解決事例がコンテンツとして成立するホームページは他の業種よりも明らかにコンテンツマーケティングに向いています。リスティング広告にしてもユーザの解決しなければいけない問題が明らかな場合が多いので、アプローチに無駄が少ない業種と言えます。
軽いノリの営業会社やコンサル会社が言うほど楽ではありませんが、本来他の集客方法よりも費用対効果は高いので、真摯に長期の事務所経営の重要な要素として捉えて継続して取り組むことが必要です。何らか 1 つの方法で必ず成功するという思い込みではなく、随時自事務所が置かれている状況を把握しながら、なるべくお金を掛けずに戦略の調整をしていくことが重要です。
Q:営業しないで、依頼が入るのは今でも少し不思議です。
A:当社は仕事を取ってくる営業がいませんね。Web マーケティングでの集客と紹介だけが受任経路です。これは当のお客さんに提案している方法と全く同じです。この受任経路は士業事務所のほうが向いているのは明らかですが、当社もこの方法だけで受任しています。
ブランディング・Webマーケティングは、市場に対して自事務所が何を提供して役に立てるかということを真剣に考えれば、何等か答えが見いだせます。
当社のホームページ(CMS)立ち上げプランはホームページ制作過程でお客様との協議を繰り返して答えを見つけてホームページの方向性(公開後に行っていただくことも含めて)を決めるものです。これはおおよそ10年ぐらいの歴史がある当社の中心商品です。多少の値上げはありましたが、ほぼ変わらずの値段46万8千円(※スマホ対応別途10万)は手前味噌で恐縮ですが、ギリギリの企業努力が実ったのではないかと思っています。
紹介に関していえば、お客さんに満足していただければ必ず紹介してくれます。このことだけは普段使わない「絶対」を使いたいですね。
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